たまごビル健康講座     
    5月度 演題  救急法 
         突然死を防ぐ自動除細動器の使用方法
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               講師   八尾市救急医療隊

【たまごビル 石垣院長】

大切な人が倒れ、呼吸停止になったとき、5分以上たてば、ほとんどの人が死んだり、重い障害が出ます。ですから、倒れた時すぐに、私たち身近な者が行う手当てが何より大切です。
倒れて呼吸や心臓が停止した場合、心肺蘇生法(CPR)を行います。しかし、心臓が心室細動(心臓が小刻みに細動し、血液が送られない状態)になった時には電気ショック(AED)しか効果はありません。(心室細動でないときは、AEDは効果が有りません。心肺蘇生法(CPR)を行います)。
よく練習して、万一の時役立てましょう。

【八尾救急医療隊】

八尾市内で、昨年心肺停止で緊急に搬送した方が、194名、処置で心臓が動いた方が54名でしたが、1ヶ月後の生存者は5名でした。八尾市内では救急隊が到着するまで6分程かかります。5分以上たつとほとんどの方がなくなられるので、倒れてから最初の5分以内の処置が生死を分ける事になります。皆さんの協力が大切です。

心肺蘇生法(CPR)

(1) 倒れている人を安全な所へ運びます。
(2)意識が有るか確認 。

 3回呼びかける。返事や反応が無いか良く見る


(3)救急に連絡
 一人では出来ません。“あなた”と指名して連絡を依頼。必要ならAEDも依頼

(4)気道の確保
舌が咽を塞ぐので、額を押し下げ、あごを上げて咽を真っ直ぐにして、息が出来るようにする


5)呼吸の確認
  息をしているか、口元に耳を当ててよく聞く。胸が動いているか良く見る。気配を感じる。


(6)人工呼吸
呼吸をしていない時は人工呼吸する。あごを上げ、鼻をつまんで、息を吹き込む。2回行う。循環が無いか確認する。


(7)心臓マッサージ
  人工呼吸をしても、呼吸しない、脈が弱い時、心臓マッサージをする。
肋骨にそって、合流点剣状突起から指2本分上を手のひらを重ねて押す。15回(1分間に100回の速さで)



自動除細動器(AED)の使用方法

 心筋梗塞などによる心室細動(心臓の収縮が細かく振動し、血液を送らない状態の危険な不整脈)は、電気ショックでしか治りません。心筋梗塞や、狭心症、不整脈の方はAEDの使用方法を訓練しておきましょう。AEDは、
8<才以上、25キロ以上の方しか使えません。また、濡れた状態や、胸毛、指輪、ネックレス、ピアス、などは、火傷の原因になります。ペースメーカを使っている方は使えません。
(1)電源ON パッドを用意

(2)パッドを患者に貼り、コネクタを接続する

(3)音声指示に従って通電する



通電するときは、患者さんから離れて下さい。
患者さんにさわると測定を誤る事があります。また感電します。

電源をONにすると、機械が音声で指示します。

パッドは、右鎖骨の所と左わき腹に貼り付けます。(心臓をはさむ様に)パッドを貼ると、ランプが点滅しているコネクタへ接続します。

機械が自動で心電図をチェックし、必要なら通電指示をします。
通電時は、患者の身体から離れているのを確認してボタンを押します。通電後心電図をチェックして指示して来ます。

通電は3回まで行えます。