たまごビル健康講座   平成15年6月14日



 
 6月度 演題 
       介護保険を上手に使う

  
          
 講師  元大阪市高齢者福祉推進委員
      天王寺介護保険審査会審査委員
           ケアマネージメントリーダー   
                     横手 喜美恵 先生





【石垣院長】
たまごビルの石垣院長より横手先生の紹介がありました。
横手先生は大阪府訪問介護ステーション連絡会の会長、天王寺介護保険審査会審査委員、ケアーマネージメントリーダーなどを勤められる介護のパイオニアであり、スウェーデンやスイス、アメリカなどの状況にも詳しく、またテレビでも活躍されています。

日本の介護制度は始まったばかりです。問題点も多く、介護に以前から携わっておられる経験豊富な横手先生のお話を、自分の事として真剣に聞きましょう。         
 








【横手先生】
横手先生は、12年間看護学校で学生に教えてこられました。
しかし人生の後半を現役の看護士として再出発されました。

「患者さんと家族の為に看護士として出来ることを」との思いから、患者さんや家族の思いを受け止め、なかなか言えない本当の思いを医師や病院の看護士に伝える代弁者として勤められています。

横手先生は、介護の現場では3つの連携が大切と言われます。
 ケアプランを作るケアマネージャと、訪問看護士、ヘルパーの3つです。

現状では訪問看護士が少なく、ヘルパーの需要が多くなっています。これは看護士がいない施設が多く、また、金額の事からもヘルパーに偏っています。

横手 先生 もっと訪問看護の事を知ることが大切です。

訪問看護の重要な点は、手遅れを防ぐ----医療の経験を持つ看護士が、ヘルパーや家族では分からない患者さんの状態を看て、必要があれば医師に連絡し、適切な診療を受けていただく事ができます。
手遅れは患者さんの命を奪うことになります。

寝たきりを防ぐ---病院で治療後、リハビリなどで生活ができるようになった患者さんが、退院後1ヶ月で寝たきりになることが多く報告されています。退院後のケアが不十分で、患者さんが体を動かさず、筋力が落ち、寝たきりになるのです。退院後のケアを病院と打ち合わせ、患者さんが元気に復帰する手助けは看護士ならではのものです。

訪問看護は必要なとき利用すればよく、後はヘルパーに任せられます。このように、患者さんの状態に合わせて看護士とヘルパーを上手に使い分けすることが大切なのです。

しかし、看護士のいない施設などでは対応が出来ません。また、病院などでも訪問看護の制度を充分活かしていない現状があります。

患者さんや家族が自立し、自分の病気の治療や介護の方法などにもっと関心を持ち、調べ聞くことが大切です。自分の身体や健康は自分で責任を持つことです。

横手先生は現在介護施設(有)マザーハウスを作られ、ケアプラン作成、ヘルパー派遣、訪問介護などをされています。   

 連絡先Tel 06-6671-3751  大阪市住之江区粉浜2-13-17