11月度 生きる力をつける講座               平成25年11月9日



 生きる力をつける講座 

   悩み多く、思わぬところに落とし穴のある人生をどう乗り切るか、

        その落とし穴の解決方法を考え 「生きる力」を身につけていただきます。


      
 [上腹部の柔軟性] は生きぬく・死にゆく力をつける

   「頭をカラッポにする方法」      

                 @人間とはどういう存在か

      
                 たまごビル院長   石垣 邦彦 先生

T「ヒゲワシ」に学ぶ

 講座の前に、「ヒゲワシ」の生きる姿が上映されました。ヒゲワシは動物の死骸の残り物を食べているワシです。ヒゲワシは大きなワシや動物が食べ残した骨を食べています。

ヒゲワシは骨ごと飲み込んでしまいます。骨が大きい場合は、飲み込めるぐらいに小さくするために、骨をくわえて大空に舞い急降下し、平らで大きな石にぶつけ、骨を小さく割ってから飲み込みます。

 このように、食にありつくことが大変な場合は、食べるための様々な努力がなされます。食にありつくためには、他のことは考えません。
食べて生きることが「いのち」をつなぐために一番大事なことだからです。食べて生きるための“知恵”がどんどん出てきます。そして、そのことがそれぞれの動物の“生き方”になっています。
 
現在の日本人には、食べることになんの努力もいりません。そして、努力しない分大切な“生き方”を見失っています。また、“生きがい”がなくなって、不平不満や、悩みがおこります。引きこもりや自殺にもつながってきます。

動物の生態から学ぶことができます。ヒゲワシにとっては食にありついて生き抜くことが大変で、食べるために努力することがまさに必要で当然なことです。努力しないと死んでしまいます。そして、そのこと自体が迷いのない“生き方“になっています。

また、子孫を残すためにも、厳しい生態があります。2年間、親鳥は身を粉にしてこまやかに子育てをします。しかし、若ワシが独立しようとする時には、親は一切餌を与えず、自分たちの猟場での狩りも許しません。追い出してしまうのです。若ワシ自身が餌をとれるように、若ワシが、ひとりで生き残れるようにするためです。子孫が生き残るための厳しさです。私たち人間が忘れてしまった生き残るための本質的な原則を思い知らされます。
U 人間の存在について

さらに、石垣院長から人間の存在について

 (1) 宇宙史(宇宙の広大な空間と時間の中での、また太陽と金星との距離・太陽と地球との距離の違いからくる
  水の惑星の誕生と生きものの誕生。そして人間の存在)

 (2) 地球史(地球の誕生と生成。生命の誕生と地球の生成との共生化。そして人間の存在)

 (3) 生命史(祖先が同じ現在の多様な生きもの。仲間を食す生きもの。そして人間の存在)

 (4) 文明史 (狩猟・採集生活から農耕牧畜文明を経て産業革命へ。そして人間の存在)

の三点にわたって説明がありました。ここでは詳しい説明を省きますが大事なポイントは、わたしたち生きものである人類は、まさに「有・難い・存在」であることです。いろいろな偶然と奇跡がかさなり今の人間としての存在があることです。特に現在の日本人は非常に恵まれた存在であるという事実です。先ず、感謝以外のなにものでもないということが感じとれます。
 

    【図】人間の存在                        【図】宇宙史・地球史


     【図】人間の生存圏 地球の表面に生存している




       【図】人類が出現するまでの歴史

      【図】宇宙史・地球史・文明史


   【図】人体に宿る歴史
 V 二つの提案

 その上で、石垣院長から二つの提案がありました。
その一つが

【人間が生物として生きる条件】

人間とは 心ある物理・化学的に説明しうる  生きもの=体の「しくみ」をもつ

(1)食べられて生きている
(2)殺されずに生きている
(3)自然に適応して生きている
(4)生殖し、子を生み育てるために生きている
(5)我とは何か、どこから来てどこに行くのかを確かめるために生きている
(6)我は生物・地球の環境のためにいかに貢献できるかを発見し、
活動するために生きている

であり、二つ目は

【「からだ」が「死」に至る三つの条件】

(1)「食べる」量が減り、または食べられず必要な栄養素を
    吸収できない状態が続いた結果
(2)「呼吸」が浅くなり、または停止し、酸素を取り込めず、
      二酸化炭素を排出できない状態が続いた結果
(3)「血液の流れ」が悪くなり、または止まった状態が続いた結果
          
             

【「からだ」が元気に生きるための三つの条件】

(1)「食べる」ことでは、取り入れることも大事だが、この
    飽食の時代にあっては、排泄(出すこと)がさらに重要であること
(2)「呼吸」では、吸うことも大事だが、吐くことがもっと大事であること
(3)「血液の流れ」では、左心室から動脈血を出すことも大事だが、
   右心房に静脈血を戻すこと、左心房に動脈血を戻すことが、血液の流れ
    のもとになることです。

今日からあらたに始まる「生きる力をつける講座」は、この二つの提案をもとにスタートします。

W 頭で分かっていることに、悩む人間

 私たちは年をとればとるほど、自分の生き方、弱ってくる「からだ」に対する対応が深く・重く問われることになります。
「からだ」が不自由になり寝たきりになる不安や、死ぬことへの恐怖が重くのしかかります。

“年をとれば死んでしまう”そんな知識として頭では分かり切っていることに悩み苦しみます。なぜなのでしょうか。頭で考え過ぎなのではないでしょうか。余分な意識を無くすことが必要なのではないでしょうか。
人間の存在自体に感謝し、頭をカラッポにする必要があるのではないでしょうか。

結論から言うと、頭をカラッポにする方法の一つは、石垣たまご理論の“ROB療法で「上腹部の柔軟性”」をつくり、維持することです。ROB療法の積み重ねで、「上腹部に柔軟性」が出来るできると、呼吸が楽になり、深く・長く・ここちよい呼気が出来るようになります。ここちよい呼気で気分が落ち着き、不安や恐怖から解放され、頭がカラッポになるのです。
 
 なぜ、深く・長く・ここちよい呼気が、頭をカラッポにするのでしょうか。

X お釈迦さんに学ぶ

ここで、石垣院長は、お釈迦さんの悟りを例にとります。

お釈迦さんは、出家後悟りを開くために様々な難行苦行を行われました。「からだ」を痛めつけることで高度な精神的安定が得られるとお考えになられたのでしょう。現代でもほとんどの方がそう思われているのではないでしょうか。

しかし、「からだ」を痛めつけることは心をも痛めつけ、弱らせるばかりで、悟りは開かれませんでした。そこで、お釈迦さんは断息などの難行苦行をやめられることになります。沐浴で「からだ」をきれいにされ、村娘スジャータからミルク粥の布施を受け、菩提樹の下で断息ではなくこころを込めた深く・長く・ここちよい呼気をおこなわれます。
そして、ようやくよみがえられた「からだ」でついに悟りを開かれます。


この例からお分かり頂けるように、「からだ」をととのえることが大事なことなのです。その中でも、深く・長く・ここちよい呼気が「からだ」の「しくみ」を最大限に生かすことになります。「からだ」の安定が基礎になり、こころが育まれてゆきます。そして「からだ」と心は一体となってゆくのです。

 お釈迦さんも人間です。その意味では、わたしたちと何も変わりはありません。お釈迦さんも悩める人間だったのです。根底にある「からだ」の「しくみ」は、現在のわたしたちとお釈迦さんと同じなのです。基本的な「からだ」の「しくみ」は5000年や1万年では変わりません。

ということは、お釈迦さんが悟りに入られた「からだ」の「しくみ」を、その体験を、わたしたちも取り入れ、「からだ」をととのえ精神的な自由をえられるということです。悟りに入れるということです。これこそ、お釈迦さんに対する報恩ではないでしょうか。

Y「上腹部の柔軟性」と深く・長く・ここちよい呼気

ここで大事なポイントは、深く・長く・ここちよい呼気が大事なことです。
深く・長く・ここちよい呼気を行うためには、ROB治療とROB治療にもとづく日常生活処方が必要です。そのことによって「上腹部の柔軟性」が生まれるからです。

なぜ、「上腹部の柔軟性」が重要なのでしょうか。それは、40億年前の“生命の誕生”までさかのぼります。最初の生命は、膜の外から取り入れた栄養を体液の移動により吸収し、膜の外に排泄するだけの簡単なものでした。その後、「取り入れ」・「消化」・「吸収」・「排泄」のシステムがより安全に確実に効率よく働くように、様々な形に進化していきます。
 進化した人間の「からだ」は複雑になっていますが、基本的には原始の生命と「はたらき」は同じです。「入り出」の「はたらき」は同じなのです。ここでは詳しい説明を省きますが、「上腹部の柔軟性」があり、深く・長く・ここちよい呼気がある時、人間の「からだ」の「はたらき」はバランスよく動き「入り出」がととのいます。生命力が最大にどなたにも生まれ出てくるのです
Y ROB治療により「上腹部の柔軟性」が正常化し、深く・長く・ここちよい呼気ができると、人間の「からだ」の「しくみ」が最大限に生かされる 
 
 ROB治療(内臓調整)は、「上腹部の柔軟性」を取り戻すための療法なのです。
現代人は、ストレスや過食、悪い生活習慣などで上腹部が固くなり、内臓機能が衰え、不定愁訴の段階を経て病気にいたっています。

ROB治療で「上腹部の柔軟性」が正常化されると、原始の生命の「はたらき」の「入り出」とほとんど同じ「はたらき」である人体の「呼吸・循環・人体力学・自律神経・内臓全般の動き」が、必ずよくなります。
生命の発生以来40億年にわたりつちかわれ、生まれ出てきた人間の「からだ」の「しくみ」が生かされます

そして、お釈迦さんのように、深く・長くここちよい呼気ができるようになります。、こころしましょう。

そのうちに、様々な慢性疾患が改善され、気分が落ち着き、心が安定し、余分な考え・意識がなくなり、頭がカラッポになるご自身に気付くことになります。

最後に、ご自分の「上腹部の柔軟性」を確認するために、各自3分間の瞑想を行いました。
次回は、深く・長く・ここちよい呼気の実習のスタートです。
お楽しみに。
 



  
   
 この様に、たまごビルでは「健康講座」で病気の予防を、
「生きる力をつける講座」で事件の予防をし、
身体的にも精神的にも「生き抜く力」をみにつけていただくことを目指しております。
人生を楽しむ事が出来るのです。