|
||
「上腹部の柔軟性」 お腹と心・体の動き そして食事との関係 |
||
講座の前に動物の行動を紹介するビデオが上映されました。アンコウという魚が海底をまるで4本足で歩いているのです。そして体の一部をえさにみせて、小魚をおびきよせ、騙された小魚をアンコウは食べてしまうのです。 動物は食べることによって生きています。そして動物は食べるために体の「しくみ」までも変えてしまいます。その結果、様々な生き物が生まれることになったのです。私たちの先祖と、様々な生き物、植物なども先祖は一緒なのです。 |
石垣 邦彦 院長 |
|
○患者さんの診療ビデオが紹介されました。 Nさん、92歳(平成25年)。不整脈がひどく、ホルター心電図9万回のうち、結滞が1万6千回で、危険状態に近い時もありました。しかし、ROB療法(内臓調整)で不整脈が無くなり、薬も飲まなくてもよくなりました。 ところが、元気になったため、無理をしてしまい肺炎になりました。しかし以前、抗生物質で多臓器不全に陥り、呼吸ができない、食べられない、そして心臓が止まりかけ、死にかけたことがありました。そこで、病院に入院し抗生物質を処方されると、「いのち」がなくなると悟ったNさんは、なんとか抗生物質を飲まず、入院せずにROB療法だけで治していただきたいと思いました。それから、朝・夕ROB療法を受け、抗生物質を使わずにNさんは肺炎をよくしていただきました。この苦しい体験から、初めてNさんは本当に自分の体と向き合うことができるようになりました。 してはいけないことをしなくなり、その後大きな変動がなくなりました。 日々の生活で体の「しくみ」に反する行動が積み重なると、内臓の「はたらき」は低下していきます。そのため、ROB療法(内臓調整)と、ROB療法に基づく生活処方が大切なのです。 ビデオでは、Nさんのお腹がROB療法で大きく動き出してくるのが分かります。ROB療法で「上腹部の柔軟性」が生まれ、まるで赤ちゃんのお腹のように下腹部が動きだしてくるのが観察されました。その場で呼吸が深くなり腸管が動き出してきます。 ビデオ は ここ をクリックしてください |
||
○「上腹部の柔軟性」 「上腹部の柔軟性」が、いかに重要かを知るためには、私たちの体がどのような存在かを知っておく必要があります。150億年前宇宙が、45億年前地球が、40億年前生命が、500万年前人類が誕生しました。農耕牧畜文明の誕生はわずか1万年前のことです。宇宙誕生以来の歴史が体に潜んでいます。 生命誕生40億年の歴史のスタートを1月1日とすると、人類の誕生は年末12月31日の12時にあたります。過去の永い変化の歴史の結果が現在の人間です。 |
||
○「からだ」の「しくみ」 原始の生命も、もともとは一つの細胞から始まります。この細胞は、外から必要なものを「取り入れ」「吸収」して、不用なものを「排泄」します。これが生命のいちばん大事な「はたらき」です。人間が生きるための「はたらき」も本質的には同じです。 「取り入れ」・「消化」・「吸収」・「排泄」を効率よくするための「しくみ」が原腸形成です。まずくぼみができ、原腸陥入が起こります。次に出口ができて原腸が形成されます。口から効率よく取り入れ・消化・吸収し、排泄する「しくみ」ができました。体づくりのいちばん大事な「しくみ」です。 人間の消化管は様々に進化してきました。最初はまっすぐな管でしたが、様々な機能が獲得され、複雑に曲がって作られてきました。循環器も一緒に進化してきました。 |
||
取り入れ・排泄 原腸形成 腸管の進化 |
||
○「健康体」と病気の原因 年齢が高くなるとともに、様々な症状が出てきます。現代の医学は、「結果」である症状を診て薬を処方しますが、症状が増えるごとに薬が増えて、副作用も増えていきます。高齢者は内臓機能が低下しています。特に肝臓・腎臓が弱り、薬の成分が分解・排出されにくくなります。そのため血中の薬の濃度が高くなり、副作用が突然出ることになります。 一つ一つの症状に薬を出すのは、危険なことです。なんでも薬に頼る考え方は変えていかなければなりません。 もともと、健康な状態があったわけです。「結果」としての病気を起こした「原因」があります。健康な体の状態から、病気になった「経過」が分かれば、「原因」を見つけ、「原因」を無くすことで、予防ができます。薬を使わず病気を防ぐことができるということです。 |
||
ROB療法(内臓調整)では、「原因」を追求し捉えます。病気は「結果」です。「原因」を除いてやれば、「結果」としての病気を防ぐことが出来ます。 糖尿病を例にとりましょう。精神的・身体的「ストレス」を一次原因として考えます。ストレスが高まれば、「ストレス食い」で過食におちいり二次原因が始まり、その結果「血糖値の上昇」等の三次原因が始まります。ここで、血糖値を下げるために薬を飲むと、「薬の副作用」(四次原因)で、心筋梗塞や脳卒中などが起こりやすくなります。 薬を飲んで血糖値が下がったと喜んでばかりはおれません。血糖値だけを下げても意味はありません。そのうち副作用が出てくることになります。 薬を飲むよりも「原因」を取り除き、根本的に直すほうがよいのです。ROB療法(内臓調整)を行うと、「上腹部の柔軟性」が生まれ、自律神経が整い、ストレスが解消されます。そのため、食事の量が正常に戻り、血糖値も落ち着いてきます。薬を飲まなくてもよくなり、薬の副作用も防げます。 ROB療法(内臓調整)では、「健康体」という考え方を世界で初めて提案しています。 「健康体」の三大特徴は (1)「上腹部の柔軟性」 (2)頭寒足熱 (3)正姿勢です。 |
||
○「上腹部の柔軟性」と呼吸・循環 理由は後で説明しますが、「上腹部の柔軟性」があれば、「呼吸・循環・人体力学・自律神経・内臓全般の動き」等が整い、元気になります。上腹部が下腹部より高い場合、体の状態が悪い状態です。上腹部が柔らかく、お腹がペコペコ動く状態では、自律神経も整います。「上腹部の柔軟性」があれば肺と内臓の間にある横隔膜が大きく動きます。 横隔膜が下がると、肺が膨らみ、酸素が入ってきます。 横隔膜が上がると、肺が縮まり、二酸化炭素を十分吐き出します。 そのため、呼吸が大きく深くなります。 次に、あまり知られていませんが、 横隔膜が下がると、静脈血が心臓に戻りやすくなります。この現象を 静脈還流といいます。 横隔膜が上がると、肺が圧迫され肺血管床の動脈血が左心房に戻りやすくなり、全身への動脈血の流れがよくなります。 このように、「上腹部の柔軟性」があると横隔膜の動きがよくなり、呼吸が深く大きくなり、また血液の循環がよくなり、心臓の負担が減り、血圧も下がってきます。「上腹部の柔軟性」があると呼吸と血液循環が飛躍的によくなります。 |
||
○体の重心の安定と上腹部・下腹部の関係 また、上腹部がへこんでくると、体の中心に力がかかるようになり、体の重心が安定します。背中が伸びてきて、姿勢が良くなります。「上腹部の柔軟性」で背中が伸び、膝も腰も伸び、首にかかる力も減って安定します。腰痛、頸椎症、膝痛などがなくなってきます。首にかかる力が減ると、頭の循環が良くなり、脳卒中の予防になります。頭の循環が良くなると積極性が出てきて、ノイローゼなども改善されます。 ○「上腹部の柔軟性」と食事 横隔膜のすぐ下に肝臓と胃があります。食べ過ぎ・早食い・冷たいもの・水分の取りすぎなどで、胃での消化力が弱まり、食べ物の胃での滞留時間が長くなり、上腹部が固くなります。その結果、横隔膜が下がらなくなります。「上腹部の柔軟性」がなくなり、循環が悪くなり、呼吸が浅くなります。 姿勢がくずれ、自律神経が不安定になり、内臓全体が動かなくなります。このため、不定愁訴(何となく体の具合が悪いが原因が分からない)になり、老化を早め、病気や寝たきりで苦しんで死ぬことになります。これでは楽しめない人生になります。 |
||
○ROB療法で「上腹部の柔軟性」が正常化されると 「入り出」がととのう。 下図をご覧ください。人間の体の「しくみ」を生かしたROB療法の効果です。 |
||
○あなたが元気になることにより日本が救われる アメリカでの死亡原因の第4位は、薬の副作用です。 日本でも同様です。そして、高齢者に対する薬害が増えています。 現代の医学は「結果」としての病気を対象にしています。しかも一つひとつの病気に薬が出されています。この結果、高齢者の弱った内臓がさらに弱り薬害が増えています。しかし、現代医学では、薬害が分かっていても薬しか治療方法がありません。結果として、薬を大量に使い、薬害が増えていくことに陥っています。 日本の総医療費は36兆円です。薬剤費が12兆円です。 「ROB療法」とROB療法にもとづく日常生活処方を日本全体で行えば、薬を飲む必要がなくなり、薬剤費が約2兆円ですみます。10兆円の節約になり、薬害も減らせます。日本を救うことになります。一人ひとりがROB療法で元気になることが、日本を救うことになります。 この大きなうねりにみなさんも参加しましょう。
|
||
この様に、たまごビルでは「健康講座」で病気の予防を、 「生きる力をつける講座」で事件の予防をし、 身体的にも精神的にも「生き抜く力」をみにつけていただくことを目指しております。 人生を楽しむ事が出来るのです。 |