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正姿勢 【実技】正しい姿勢と日々の動き |
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○今回の講座では、正しい姿勢を身に付けていただきます。 重力に対する対応力をつけることが正しい姿勢のポイントになります。現代医学的な科学技術では、耳の中の「耳石器」がバランスを取っていると考えています。また筋肉・関節が重力のセンサーとなっています。このように現代医学では、人は、耳石器や、筋肉、視覚を使ってバランスを取っていると考えられています。しかし、人体の中では、それ以外に大きくバランスを取る部分があります。 ○「人体という自然」 私たちの体そのものが自然だということです。そして、その「からだ」の「しくみ」を生かすことが、予防になります。これ以上に優る治療はありません。「からだ」の「しくみ」を生かすことが、生活の中心で病気の予防、治療、介護の中心なのです。 人体とは何か。人体には、生命40億年の「からだ」の「しくみ」の歴史があり、人類500万年、文明1万年の「からだ」の「しくみ」があります。この「しくみ」を生かすことが、予防、治療、ケアすべてに生きてきます。 |
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生命と地球はともに影響しあい、小さな原始の生命から進化して、人類、現代人につながっています。根源的な生命活動は外部から必要なものを取り入れ、吸収して、排せつすることです。私たちの「からだ」の中でも同じことが行われています。 私たちの消化器は、最初は筒だけのような物から始まり、色々な変化を経て、腸がとぐろを巻いて、現在のような消化器の「しくみ」が出来ました。 |
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それでは、私たちの姿勢はどう変わってきたのでしょうか。 |
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魚類から、両生類、爬虫類、哺乳類と進化してきました。 |
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木の上での背骨の形態から、人類の2足歩行の正常形態ができてきました。素晴らしい進化です。 |
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これを踏まえて、人体の正しい姿勢とはどのような姿勢でしょうか。正面から見ると脊柱は真っ直ぐになっています。頭は重いですが、重力は脊柱を伝わって、下まで真っ直ぐに伝わります。余分な力が加わらず、非常に楽な状態になっています。横から見る図も安定していて、楽な姿勢です。頸の骨は少し前へ曲り、背骨部は後ろへ曲がり、腰部の骨は前へ曲がっています。S字状の湾曲を描いています。重力を逃すクッションになり非常に安定しています。正面からでは、真っ直ぐな事が正常。横から見ると、S字状に湾曲しているのが正常なのです。このため正しい姿勢では、重力に影響されず、下まで真っ直ぐに、体に負担をかけずに降りていくということです。 |
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ここで、患者さんのレントゲンで、病的に曲がっている例が紹介されました。背骨が曲がっている例や、頭の部分が脊柱の中心から外れるため、頸から肩、背中に非常に負担がかかっている例などが紹介されました。このため、脳循環が低下し、物忘れがひどくなったりします。 | ||
正しい姿勢を取り、負担がかからないようにすることが大切です。 |
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正しい姿勢をするためには、重力に対応しなくてはいけません。今の医学では、耳石器や、小脳の平衡感覚、筋肉、視覚を使ってバランスを取ると考えています。しかし、もっと大きなバランスをとっているのは「上腹部の柔軟性」です。 上腹部が柔らかいと、左図の@上腹部がくぼみ、体の中心に力がかかりA体の重心が安定します。こうなると、背中が伸び、膝が伸びる現象が出てきます。 昔から言われてきた“丹田(臍の下3寸の位置)に力を込める”などは、武道などでも体の重心が安定することを体験的に知っていたためです。日々の生活でも、ROB療法(内臓調整)で上腹部を柔らかくすると、上腹部がくぼみ、体の中心に力がかかり体の重心が安定します。 |
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【実演】正しい姿勢。 耳と股関節が一直線になっています。背中は真っ直ぐ。 @ イスの前3分の1にかけます。 A 足先は真っ直ぐ前にし、膝と膝の間は自分の肩幅と同じ幅。 B 膝の曲がる角度は90度、つま先は前(開かない)、きちっと 足底は地面に付けます。 C お尻を突き出して、腰を伸ばす。 D 襟首を後ろへ、顎を引く。 E ちょっと全体に前傾する。 |
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次回、8月は姿勢に呼吸法を加えます。長呼気は、血液循環、呼吸だけではなく、自律神経、内臓全般の動き、交感神経・副交感神経のスイッチの切り替えにも有効な手段となります。 内臓調整を受けて、上腹部の柔軟性が良くなるにつれて、長呼気がスムーズになります。「からだ」全体がととのうのです。 次回は、正しい姿勢の上に、正しい呼吸の実技を指導させていただきます。大きな生き抜くための力になります。 |
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この様に、たまごビルでは「健康講座」で病気の予防を、 「生きる力をつける講座」で事件の予防をし、 身体的にも精神的にも「生き抜く力」をみにつけていただくことを目指しております。 人生を楽しむ事が出来るのです。 |