心筋梗塞・脳梗塞を安全に治療する事は出来るのでしょうか。 心臓バイパス手術は本当に安全なのでしょうか。 |
Oさんは、幼少のころから元気で、身体も大きく、スポーツも得意でした。 ラグビーの選手もしていたほどでした。 成人してからは、仕事で接待が多く、午前様・深酒の毎日でした。 過食・飲酒・タバコ・運動不足と、健康を害する条件がそろっていました。 現在77歳(平成22年当時)ですが、2年前75歳の時大変な事が起こりました。 |
|
頚がどうしょうもなくだるく、目まいがして、少し 歩いただけで胸が痛いなどの症状が出てきました。 病院での検査の結果、脳梗塞巣が有り、頸椎後縦靱帯骨化症と診断されました。 いわゆる厚生労働省指定の特定疾患(難病)でした。 将来は、だんだん歩けなくなり、寝たきりになる病気です。 Oさんの母親は、糖尿病で、75歳の時頚の血管が詰まり脳梗塞を起こし、8年半もの長い間寝たきりとなってしまいました。 自分も同じようになるのかと不安でいっぱいでした。 |
|
その時、娘さんからの紹介で、たまごビルに相談されました。 たまごビルから心臓内科医の紹介を受け、検査をしました。カテーテル検査の結果、心臓の冠状動脈の3箇所が90%以上狭窄しており、また、頚や腹部の動脈も狭窄している事が分かりました。 暴飲暴食の結果、全身の血管の動脈硬化が進み、血管の内腔が非常に狭まっているとの事でした。 特に心臓の冠状動脈狭窄を拡げる治療が必要でした。 しかしカテーテル治療で狭窄部分を拡げるだけでは効果が無いため、冠状動脈の血管に代わり別の血管を移植する心臓バイパス手術が必要と診断されました。 病院での説明では、心臓バイパス手術による手術死は1〜2%との事でした。 そこで、Oさんは安心して手術を受けようと思いました。手術日も4月3日と決まりました。 |
|
しかし、石垣先生はOさんの病状から、さらにセカンドオピニオンとして、他の大学病院の心臓外科教授を紹介されました。結果は、やはり心臓バイパス手術しかないとの事でした。 ここからの判断が、Oさんの人生の分岐点となりました。 〜たまごビルの石垣院長からOさんに説明がありました〜 (1)手術死とは、手術から1カ月以内に死亡する事で、その後の死亡は 計算に入らない。 (2)手術死の数値1〜2%は、全体の平均値である。Oさんのような、 糖尿病や、全身の血管に動脈硬化による狭窄が有る場合はリスクが 非常に高い。 (3)心臓バイパス手術により、血流が一時的に変化すると、血管の壁が 飛ばされて血栓となり脳梗塞を起こす危険が大きい。 (4)心臓バイパス手術をしても、半年で20%が詰まる。 そのため、再手術が必要となる。 (5)高齢で体力が弱っている状態での大手術は、負担が大きく、 リスクが高い。 もし手術が成功したとしても、日常生活のQOL(生活の質)が 今のように保てない。 Oさんの場合、上記のようにリスクは非常に高いのです。 しかし現代医学的には、手術するしか方法は無いのです。 心臓バイパス手術は、Oさんにとっては決して安全な方法ではなかったのです。 |
|
たまごビルの石垣院長は、Oさんの手術のリスクが高いことから、心臓専門医と相談し、たまご理論のROB治療による静脈還流(静脈血を心臓に戻す事)を良くする方法をとる事になりました。 |
|
血液は、20%の動脈血と、80%の静脈血からなります。たまごビルの静脈還流は、ROB治療により、静脈の心臓に戻る血液の流れを改善し、心臓の負担を軽くする方法です。 血液の流れが良くなれば、たとえ冠状動脈が狭窄していても、心臓には無理がかかりません。リスクの高い心臓バイパス手術をしなくても、心臓が無理なく働けるようになります。 そして血圧も下がってきます。そのため薬を使わなくても、危険な手術をしなくても、 だんだん元気になってこられました。 |
|
関西医科大学教授 四方 伸明 先生は、病理学者の立場から静脈還流を研究されておられます。 ROB治療によって内臓の動きを良くする事で、上腹部の柔軟性を高、血流が改善される事で、狭窄の度合いが減退される事などを研究されています。 |
|
Oさんは、心臓バイパス手術を受けることなく、元気を取り戻し、血圧・糖尿・高脂血症・不眠の薬も全く不要となりました。 現在では(2年後)脳梗塞巣・頸椎後縦靱帯骨化症による目まいや、首のだるさもなくなりました。また、冠状動脈が90%狭窄していますが、狭心症の発作が無くなりました。 100メートル程歩いたら狭心症の発作があったのが、長い距離を歩いても全く発作が無くなりました。また、食後・夜中の胸の痛みも無くなりました。 今後の再発防止に、冠状動脈の狭窄を広げる治療が行われています。 |